未経験プログラマー物語【第三章 テスター編⑤】早く帰りたい人
テストフェーズも大詰めを迎え、ちょくちょく残業をすることが増えてきました。新卒の四角とれ子さんと一緒に作業をしているのですが、四角さんは明らかにモチベーションが下がっています。残業することがわかっているのならいいのですが、定時頃になっていきなり振られる作業もあったりするのでそれがストレスになっているようです。
17時30分頃…
半灰「そろそろ定時だね」
四各「昨日遅くまで起きていたので今日は早く帰って休みたいんですよぉ」
貝リーダー「定時近くに悪いんだけど、二人ともこのテストやっといてくれない?どうしても今日中に終わらせなくてはいけなくてさ」
半灰・四各「わかりました」
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半灰「やっぱ作業きちゃったね…」
四角「ほんと最悪ですよぉ…。いや、でも仕方ないからとっとと終わらせちゃいます!」
顔がてかてかになりながらすごい勢いでキーボードを叩き始めた四角でした…。
解説
残業を嫌う人は多いですが、社会人経験が少ない新卒の子は残業を嫌う傾向があると思います。個人的にはいい傾向だと思いますが、上の人の感覚だと徹夜や休日出勤当たり前という人が多かったため普通に残業を指示されてしまいます。そうすると新卒の子はモチベーションが下がってしまいます。もう帰れると思っている時間帯への残業指示は精神的にもくるものがありますね。
なんでスケジュールが把握できていないんだ?残業しなければいけないかどうかもっと早くわかるんじゃないの?と不思議に思う人もいるかもしれません。確かにSEがあまり優秀ではない場合は場当たり的な作業になることが多く、突発的な残業が増えます。もしくはもっと上の要件定義する側がああしてほしいこうしてほしいと言ってきても作業が増えてしまうのでこういうことがあります。
とは言えこういう現場だけでもないので潰れてしまう前に職場を変えるなどの対策を取った方がいいと思います。現場によってやることが全く違うのがIT業界の特徴でもあるので、今の現場が自分に合わないからこの業界が合わないと決めてしまわないほうがいいと思います。
20時頃
半灰「ようやく終わったね。お疲れ様。やっぱ四角さんがいると作業が早いわ(笑)」
四角「いやぁ半灰さんも早いじゃないですかぁ。とりあえず終わったからとっとと帰りましょ」
顔がてかてかになりながらも笑顔が見えた四角さんでした。