未経験プログラマー物語【第五章 ECサイト改修編②】改修の体制

半灰「今日からお世話になります半灰です。よろしくお願いします」

伝輪さんに言われたとおり会議室にメンバーが集められ自己紹介をすることになった半灰。
とはいえメンバーもかなり流動的らしく、また誰か来たよみたいな雰囲気で自己紹介はあっけなく終了した。

このチームでは毎朝『朝会』というものを開催しているらしい。自己紹介の後はそのまま進捗の確認や共有事項が通達され、30分ほどで朝会は終了した。

自分の席に戻った半灰は早速指示を受ける

伝輪「じゃあ午前中いっぱいはここに置いてある資料を読んでもらっていいかな?午後になったら環境構築をしてもらうからね。」

そういって伝輪さんはいなくなった。

このプロジェクトは大きくPCサイトチーム、スマホサイトチーム、バックエンドチームにわかれている。その中で毎月1~2回リリースがあり、どこをどうするかによってそれぞれのチームから担当が決められる。それぞれのチームにチームリーダーがいて、3チームを統括しているのが伝輪さんという組織になっているようだ。

1カ月の流れとしては最初の1週間で設計書の確認と開発。その後1週間ほどは単体テスト。その後全体で結合テストをしてリリースといった流れだ。これを毎月するらしい。

 

解説


いよいよ本格的な開発チームに配属されましたね。半灰のチームはそれなりに人数がいるので規模も大きいようです。ちなみに『改修』というのは一般的には修正するという意味になりますが、IT業界的には『変更』という意味合いのほうが適切です。例えばWEBサイトのページを追加するとか、入力項目を増やすというのは『改修』になります。つまりお客さんが「ここをこう変更したい」と言ったことを実現することですね。すでにECサイトは稼働しているのでこのような表現になります。

変更でも修正でも似たような意味じゃんと思うかもしれませんが、IT業界はこういった微妙な言葉のニュアンスに敏感です。少し話が脱線してしまいましたが、IT業界で働くのであれば言葉は適切に使わないと適当な人だと思われかねませんので注意しましょう。

単体テストとは小さい単位ごとで行うテストです。例えば全部でWEBページを3ページ作成したとします。ページ1が名前とか住所を入力する画面だとすると、『名前が入力できること』や『住所が50文字以上入力できないこと」などを見るのが単体テストです。

結合テストは1ページ目から2ページ目に遷移できるか?などもうひとつ全体の観点で実施するテストです。基本的に開発の後は単体テストと結合テストを実施することになります。


 

午後からは伝輪さんの言った通り環境構築を始め、定時頃には終了した。ここまでは意外とスムーズだ。前にやっていたアンケートサイト開発と比べると天と地の差だ。

半灰「俺も成長しているのかな?」

まだ環境構築をしただけなのに調子に乗る半灰だった。

つづく

 

プログラマ物語目次

soon
  • soon
  • 1986年生まれのjavaプログラマー。28歳の時に7年働いた販売士からプログラマーに転職をする。常駐先を転々としながら日々生きています。