未経験プログラマー物語【第六章 リプレイス編⑤】残業時間をごまかす

相変わらず帰宅は終電に飛び乗るような状況が続いている。4か月ほど経った時に社内で問題になり、残業を減らすように指示が出た。

とはいえ作業は残業をしなければ全く終わらず減らすのは至難の技だ。PLも特に何か改善しようと動いている様子はない。そんな時、木場さんが口を開いた。

 

木場「結局俺たちのスキルが低くて時間がかかっちゃってるわけだからさ、申し訳ないし俺は残業時間を少なく勤怠つけようかなと思っている。俺はね。」

木場さんはメンバーの中でもいつも一番最後まで残って作業していた。どうやら他の人が作った成果物が本当に書式があっているのか自ら確認しているらしい。開発ができない木場さんはPLに言って開発工程を少なくしてもらい、開発以外の作業を振られていた。PLがあまりコミニュケーションを取らない&開発をしていないということで木場さんが仕切りたがる場面が増えており、上記のような発言をしたようだ。

そこからメンバー数名は毎日終電まで働いているにも関わらず「趣味でやっているから」とか言って残業を少なくつけ始めた。半灰も残業少なくつけるよう木場さんに圧力はかけられたが従わず時間通りつけていた。

 

そこからしばらくして残業を少なくつけていたメンバーが会社から呼び出された。毎日遅くまで残っているを目撃されているにも関わらず残業時間が少ないことを不審に思われたようだった。かなり叱られたらしく、テンションは下がっていたが木場さんは納得がいかない様子だった。

これでまたチームの雰囲気が悪くなった…。

 

 

解説


勤務時間を多くつけるのはもちろんダメですが、少なくつけるのも問題になります。

現在残業時間は月上限45時間と定められています。勤怠を45時間以内でつけていても実態が超えていた場合、法律違反となってしまいます。そのため勤務時間をごまかすのはかなりハイリスクとなっています。

実際に労働基準監督署から指摘が入り、勤務時間のごまかしが判明した場合、悪質であれば最悪業務停止になる可能性もあります。なので会社としても勤務時間は働いた時間をそのままつけるよう指示があります。

 

残業時間をそのままつけることは業務改善にも役に立ちます。実際の作業より残業を少なくつけてしまうと今後作業時間を見積もる時に乖離が出てしまいます。例えば8時間で終わると思っていた作業を10時間で終わらせたにも関わらず8時間で終わりましたというと2時間分ずれがでてしまいます。そのまま8時間で工数を見積もると長い目でみると時間が足りず、結局残業時間が増えるばかりで改善になりません。

残業時間をごまかすことを考えるより業務改善案を考えるほうが賢明でしょう。


 

つづく

 

プログラマ物語目次

soon
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  • 1986年生まれのjavaプログラマー。28歳の時に7年働いた販売士からプログラマーに転職をする。常駐先を転々としながら日々生きています。