未経験プログラマー物語【第四章 アンケートサイト開発編⑥】開発完了

ようやく開発が終了した。普通の人であれば1日8時間で2週間くらいで終わるであろう作業が、1日12時間で一カ月まるまるかかってしまったことになる。何度入る業界を間違えたと思ったことか…。何度自分の出来なさを呪ったことか…。

ただ不思議とやめるという選択肢はなかった。28歳で未経験の業界に飛び込んだ時点でわかっていたことだ。プログラマーという専門職ならなおさらだ。ここでやめてしまっては家族にも合わせる顔がない。それだけの思いでなんとかくらいつくことができた。

部千葉「お疲れ。なんとか間に合ったな」

半灰「はい、ご迷惑をおかけしました」

部千葉「まぁ来月からはまた外に出て開発をすると思うが、頑張ってくれ。何かあったら言ってこい」

半灰「ありがとうございます!」

 

解説


なんとか開発が終わりましたね。正直未経験者が初めて開発する題材としてはうってつけのレベルでした。フレームワークも使わず、テストコードを書くわけでもなく、開発者2人ほどが1カ月で作れる程度のシステムです。

そんなシステムでも研修でやったことの何倍も難しい技術が必要になります。if文、ループ文が書けるくらいでは実際に受注されるシステムは作れません。

例えば今回のシステムであれば画面を遷移しますが、その時に入力された値を保持する。そして入力が全て終わったらデータベースに登録する。もしくはログインする時にデータベースの値を復号化(暗号化したデータを読める状態に戻すこと)して使うなどより実践的な知識が要求されます。

ただ、絶対やってやるという気持ちがあれば周りは助けてくれます。半灰くんも早く一人前になれるといいですね。


 

これで開発は完了し、この後は違う人がテストをするらしい。その後晴れて納品となる。やりきったのはよかったけど達成感よりみんなに迷惑をかけてしまったというのが大きい。

自分はこの先プログラマーとしてやっていけるのだろうか?不安ばかりが大きくなっていく…。

 

つづく

 

プログラマ物語目次

soon
  • soon
  • 1986年生まれのjavaプログラマー。28歳の時に7年働いた販売士からプログラマーに転職をする。常駐先を転々としながら日々生きています。